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MUZA音楽サロン ♪ 第2回

先ほど、今年のMUZA音楽サロン第2回目が行われました。
今回のプレゼンターは作曲家の西村朗さん。
世界的にも評価の高い、日本を代表する作曲家のひとりです。
そんな西村さんをお迎えして、ご自身の作品をご自身が解説するという非っ常~~~~~~~~~っに! 贅沢な今日のサロン。

まずはリハーサルの様子をちょっとご紹介。
リハーサルのひとコマ
調律師さんを交えて、ピアノのことで検討会中。
この後改めて書きますが、すごい効果がほどこされています。

それでは、本番スタート!
西村朗さん
さっそく西村朗さんがご登場! 大変気さくで、おしゃべりのお上手な方です。
1曲目はヘイロウス(光輪)。トランペットとピアノの曲なのですが……
演奏開始と思いきや?!
トランペットの曽我部清典さんとピアノの中川俊郎さんがご登場された後、調律師さんが近づいていらっしゃいました。
ピアノに仕込み中
3人がかりで鍵盤を押えて、調律師さんがピアノの下にもぐっています!!!
何かトラブルかしら……??
いえいえ、これはピアノの弦を解放しておくための仕掛けを施しているところです。
ピアノの弦は、普段ダンパーというもので押えられ、音が響き続けないように調整されているのですが、この曲では「あえて」鍵盤の下半分のダンパーを上げたままにして演奏します。
普通のコンサートではお目にかかれない、貴重なワンシーンでした。

次の演奏は飯野明日香さん。
飯野さん
西村さん曰く、この曲は、「1曲ぐらい自分で演奏できる曲を書こう」と思って作曲されたそうですが、音の少ない曲ほど演奏するのは非常に「難しい」!
この曲のタイトルは「星の鏡」ですが、まるで「演奏する人を映し出す鏡」なのだそうです。

次の奏者は東響首席フルート奏者の甲藤さちさん。
甲藤さちさん
演奏されたのは「龍の笛」。なんとこの曲、吹きながら歌ったり、本来フルートが出さない音をたくさん出さなければならない難曲。西村さんも、この曲を演奏したら、甲藤さんの今後のオーケストラでの活動に支障が出てしまうのではないかとおっしゃったほど。
甲藤さんご自身も、今回この曲に取り組んだことで、普段演奏している作品への見方も変わったそうです。

休憩を挟んで、後半1曲目はこちらも東響オーボエ奏者の篠崎隆さん。
篠崎さん
演奏前、曲名の「迦楼羅(かるら)」についての説明がありました。迦楼羅とは、インド神話上の巨鳥で、龍なども食べてしまうほど強い鳥。
演奏を終えた篠崎さんに「篠崎さんの演奏している姿はまるで迦楼羅のようでした」とおっしゃる西村さん。また、「名演は新たな作品を生む」との一言。それほど、鬼気迫った熱演でした!

最後は再び飯野さんがご登場され、アリラン幻想曲を演奏されました。

「現代音楽」と聞くと、難しそうだなぁと思ってしまいがちですが、今回のように作曲者・演奏者双方のお話を聞きながら聴く演奏は、スタッフとしても非常に面白く、大変興味深い時間でした。

次回の音楽サロンは、アパレル関係者ならば知らない人はいない! という、日本服飾界のトップ白井俊夫さんがプレゼンターです。
最近でこそ、カジュアルな服装で聴きにいけるコンサートも増えましたが、せっかくだからおしゃれをしたいという方も多いはず。次回のサロンでは、演奏会用コーディネートの指南やファッションのこぼれ話が満載になりそうです。

またのご来場をお待ちしております!

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