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真作? それとも偽作? 判断するのはみなさんです! Interview 飯森範親(東京交響楽団 正指揮者)

2017.04.18From_Muza


モーツァルト演奏で高い評価を受ける東京交響楽団のみずみずしい響きが休日の朝を彩る「モーツァルト・マチネ」。
ランチやショッピングを楽しむ前にもぴったりな、気軽に楽しめる1時間の演奏会ですが、その内容は、モーツァルト・ファンも満足のこだわりの曲がそろっています。
4月30日の演奏会のテーマは「モーツァルト×疑惑」。
「モーツァルト・マチネ」でなければ組めないユニークなプログラムの聴きどころをご紹介します。

モーツァルトについて熱く語る飯森マエストロ

真作? それとも偽作? 判断するのはみなさんです! Interview 飯森範親(東京交響楽団 正指揮者)

チラシをご覧になって「モーツァルトの交響曲第43番って何!?」と驚かれた方が多いかもしれませんね。モーツァルトの交響曲は第41番まで、とお思いでしょうが、実はその先もあるんですよ。第43番は、モーツァルトが11歳の1767年に作曲した交響曲です。が、「偽作」ではないかと言われています。つまり、モーツァルトが作曲したのではない、ということなのですが、真作と言ってもいいのではと思うほど、とてもいい曲なんです。

600曲ほどあるモーツァルトの作品のうち、僕は半分近くを演奏してきました。交響曲も第55番まですべて演奏しまして、今モーツァルトに取り組むのが楽しくて仕方がないですが、そんな僕からすると、モーツァルトの真作と言われる作品でも、和音の進行など「モーツァルトがこんなことをするのだろうか……」と違和感を覚えるものもあるんです。モーツァルトは、いまだに謎の多い作曲家です。真作か偽作か、学者も文献だけでは本当のところは分からないのでは。そこで、いい曲だけれども偽作と言われる作品を演奏して、「本当にモーツァルト作ではないのか」を皆さんに判断していただこうというのが4月の「モーツァルト・マチネ」です。

「レ・プティ・リアン」は、交響曲第31番「パリ」と同時期、1778年にパリで書かれたバレエ音楽です。序曲と20曲からなる作品ですが、そのうち約半分はモーツァルトの作曲ではありません。指揮者によってはモーツァルトが書いた曲しか演奏しない人も多いのですが、どれもチャーミングな曲なので今回すべて演奏します。全曲実演はめったにない機会ですので、モーツァルト・ファンの方は必聴です

交響曲第6番は、真作です。交響曲第43番と同じ年に作曲した、同じヘ長調の交響曲ですから、真作と偽作の聴き比べにはもってこいです。
朝にモーツァルトの明るい音楽を聴いて、週末を元気に過ごす「モーツァルト・マチネ」は、とてもいいシリーズですよね。今回は3作品とも、朝にぴったりなさわやかな音楽です。モーツァルトの初期の交響曲とバレエ音楽は、普段あまり聴かない作品だと思いますが、とても素敵な曲なので、モーツァルトの別の一面をぜひ楽しんでもらえたらと思います。そして、真作か偽作か、ぜひ皆さんの感覚でとらえてみてください。(友の会会報誌「スパイラルvol.52」より転載/取材・文 榊原律子)


モーツァルト・マチネ 第29回
日時 2017. 4.30 (日) 11:00開演
会場 ミューザ川崎シンフォニーホール

指揮:飯森範親
管弦楽:東京交響楽団

≪オール・モーツァルト?・プログラム≫
交響曲 第43番 へ長調 K.76/42a
バレエ音楽≪レ・プティ・リアン≫ K.Anh.10(299b)
交響曲 第6番 へ長調 K.43

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