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【インタビュー】二十五絃箏 中井智弥さん

2017.12.31From_Muza 「スパイラル」バックナンバー


昼休み、とっておきの音楽を気軽に楽しむ「MUZAランチタイムコンサート」と、
夜のくつろぎのひととき、ワインを傾けながら極上の音楽を味わう「MUZAワインBAR」。
2月の公演は、二十五絃箏とハープ、和洋の琴のデュオをお贈りします。
中井智弥さんは、箏のイメージをくつがえすエネルギッシュな活動を展開する、今注目の二十五絃箏奏者・作曲家。
中井さんに二十五絃箏について、そしてコンサートについてうかがいました。

十三絃は俳句、二十五絃はポエム

 中井さんが箏を始めたのは6歳のとき。お母様が通う三味線の稽古場で、先生に「弾いてみたら?」と言われたのがきっかけ。すでにエレクトーンを習っていましたが、箏の生音に魅せられたそうです。高校1年のとき、東京藝術大学に進んだ姉弟子の演奏を聴き、あまりのかっこよさに度肝を抜かれ、そこから一念発起して東京藝術大学に入学されました。
 箏の絃は通常13本ですが、二十五絃箏は25本。箏曲家・野坂操壽(惠子)が1991年に開発した楽器です。
 「芸大に入学して最初の指導教官が(野坂)惠子先生で、その後も大学3、4年でお世話になりました。そして、惠子先生の演奏会で二十五絃箏に初めて出会ったのです。僕にとって古典の曲は“お勉強”感がぬぐえなかったのが、二十五絃箏を聴いたとき、“自分が普段聴いている音楽を箏で弾けるんだ!”と衝撃を受けました。絃が13本だと短歌や俳句を詠む感覚なのですが、25本だとポエムを歌うように演奏できる。自分の深いところまで語れる楽器だと気づいたのです」
 大学卒業後に二十五絃箏に転向しようと決意した中井さんは、それを実現し、二十五絃箏のための現代曲を稽古していました。するとある日、野坂先生から「私とは違う、あなたの音楽を目指したほうがいい」とのアドバイスをもらいます。
 「じゃあ自分の道を模索してみよう、と思い、そこから自分で作曲するようになりました。惠子先生との出会いは本当に大きかったです」

二十五絃箏の音色は癒しと元気の源

 中井さんの二十五絃箏は、楽器を客席側へかなり傾け、立って演奏するという独自のスタイル。そのため、それまでの奏法をすべて見直し、トレーナーについて足腰を作ったそうです。また、二十五絃箏の調律は洋楽器と同じ全音階なので、音色は「ハープ、ギター、ピアノ、チェンバロのようでもあります。“いろいろな音色がしますね”とよく言われます」
 そんな二十五絃箏と、洋楽器の琴であるハープとのデュオを、2月に披露してくれます。
 「箏とハープは音色がとても似ていて、指で弾いていると、僕たちですらどちらの音か分からないほどです(笑)」
 今回の演奏会は「音の美しい減衰を味わっていただけるプログラム」とのこと。聴きどころを語っていただきました。
 「ランチタイムコンサートで一番盛り上がる曲は『チャルダッシュ』でしょう。原曲のマンドリンをイメージしてアレンジし、そこに箏らしいグリッサンドを入れてスリリングな曲調で演奏します。『花のように』は僕の代表作で、25本の絃をフルに使います。指の動きも客席から楽しんでいただければと思います。

 ワインBARは『オブリビオン』。ハープがメロディを演奏し、二十五絃箏は花が散るように細かいフレーズをアドリブで奏でて、ジャズ的なセッションになります。僕のこだわりでクラシックはなるべく原譜どおりに弾きたいので、『アランフェス協奏曲』はそうしようかと考えています」
 ハープを演奏するのは、5年ほど共演を続ける堀米綾さんです。
 「攻めの演奏をする、すごく面白い奏者です。クラシックはもちろん、アイリッシュハープでジャズの活動もしているので、アドリブも得意なハープ奏者ですよ」
 和と洋の琴がどんな世界を繰り広げるか、注目です。
 「箏というと『春の海』やお正月をイメージされると思いますが、僕の二十五絃箏はそれらとは全く違います。箏は余韻がとても美しいですから、聴くと癒しになります。と同時に、元気になります。昼休み後の活力のために、1日の終わりの癒しに、ぜひいらしてください!」
(取材・文 榊原律子/友の会会報誌「スパイラル」vol.55より転載)

【公演情報】
2018年 2月21日(水)12:10開演 川崎信用金庫 Presents MUZAランチタイムコンサート
           「和と洋の琴による癒しの世界」
2018年 2月21日(水)19:00開演 MUZAワインBAR「和と洋の琴が紡ぐ夜」

【TV出演情報】
[チャンネル]NHK-Eテレ
[放送日時]2018年1月1日(月)12:30~14:00
[番組名]すごいぞ にっぽん!古典芸能最新系
番組詳細はこちら

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(10:00~18:00/土・日・祝も営業)

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