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ミューザ川崎シンフォニーホール
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見えない音を映し出す! カメラマンの秘密

サマーミューザのチラシや、ミューザのサイトなどで使用している、オーケストラの演奏風景の写真。これらの写真は、プロのカメラマンさんが撮ってくださっています。
本日、ホールの記録写真の撮影にいらしていた、堀田正矩さんにお話をうかがいました。
堀田さんはミューザの記録写真を、開館当初から撮ってくださっています。
カメラを構える堀田正矩さん

まず、写真を撮影する時に気にしていらっしゃることはなんですか?

僕はお客さんのことを第一に考えます。お客さんを邪魔しないこと。特にクラシック音楽のお客さんは、カメラのシャッター音はもちろん、カメラを見るだけでも不快な思いをされる方もいる。せっかく音楽を楽しみに来てくださっているのに、そういうところで台無しにさせないよう、気をつけています。例えば、休憩中は三脚とカメラを持って移動しないとか、演奏中はバックステージを歩くことも多いから音のしない靴を履くとか、服も黒っぽくするとかね。長年この仕事をやっていてそういうところを気にするようになりました。

写真を撮影する場として、ミューザはどんなホールですか?

都内いろんなホールで写真を撮ったけど、ミューザが一番撮りやすい。撮影できる場所っていうのがミューザは多いですね。あとスタッフも優しい。時々呑みに行ったりもしますよ。演奏者もミューザだとやっぱり気持ち良さそうに演奏していますよね。あと舞台の照明が明るいから、それは撮影する身としては本当に助かります。

どういうタイミングでシャッターを切るんですか?

これはもう慣れですね。50年この仕事をやってるから、見てるとそろそろかなぁって思う。それで様子を見ながらシャッターを切ります。何度撮ってもいい写真が撮れる人もいるし、逆になかなかタイミングが合わない人もいます。

どういったきっかけで舞台写真をはじめたんですか?

兄が舞台写真をやってたんですよ。最初はその荷物持ちで、だいたい2~3年くらいで独り立ちして撮るようになったかな。僕がラッキーだったのは、最初に関わってた出版社が、小さい子どもの雑誌からクラシック・ポップスの音楽専門誌まで幅広く扱ってたこと。だから、いろんなジャンルの写真を撮ることができた。例えばポップスだったら、マイケル・ジャクソンが子どもの頃の写真とか、ボブ・ディランとかね。いつか機会があったら川崎のお客さんたちにもぜひ見てもらいたいと思ってるんですよ。

サマーミューザでの撮影で思い出などはありますか?

1年目はとにかく大変だった! その年は全部ひとりで写真を撮ってましたからね。あと、1年目は1日3公演とかあったりする日もあって、終わってから体を壊したんです。今では他のカメラマンにも手伝ってもらったり、サマーミューザの内容もまとまってきたからずいぶん楽になりました。

今まで撮影したコンサートの中で、特に印象に残っているものはありますか?

どの写真も100%を出して撮影してるから、これって選ぶのは難しいけど、でもやっぱりサイモン・ラトルは印象に残ってますね。彼は何度撮ってもいい写真が撮れる。さっきの話のタイミングがぴったり合う人なんです。

最後に、この仕事をやっていて良かった! と思う瞬間はどんな時でしょうか?

僕の写真を見たときに「音が聴こえるような写真ですね」って言ってくれた人がいて、それは本当にうれしかった。最高の誉め言葉だよね。その後何人かに同じような言葉をかけていただいてるけど、そう言ってもらえる写真をこれからもたくさん撮っていきたいですね。

堀田さん、ありがとうございました!
堀田さんのお写真は、ホール内の通路に飾ってあるほか、現在オープンギャラリーにて展示されています。ミューザへお越しの際はぜひご覧になってくださいね。

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