【サマーミューザ特別連載】指揮者に聞く、10の質問!〔太田 弦さん〕
日本音楽界の新時代を彩る指揮者が集結する今年のサマーミューザ。
そんな指揮者の皆さんに、10の質問へご回答いただきました!
第5回目の最終回は 九州交響楽団公演を指揮する太田弦(おおたげん)さん!
昨年、30歳の若さで九州交響楽団首席指揮者に就任した太田さん。昨年4月に開催された名曲全集に登場されていますが、サマーミューザは初登場!
意気込みをうかがいました!

1)指揮者になろうと思ったきっかけはなんですか?
師匠たちの演奏会を聴いてです。
楽器が上手くなかったことが幸いでした。
2)指揮者でなければ何の仕事をしていたと思いますか?
何らかの研究職だと思います!
今は楽譜の研究ばかりしていますが、宇宙や生物に子供の頃は興味がありました。

2024年4月の名曲全集では、ダースベイダーのマスクで指揮をするおちゃめな一面も。©池上直哉
3)オフの⽇のリフレッシュ⽅法、過ごし⽅を教えてください。
空いている日もほとんどの場合は次の準備をすることになるので、オフと呼べるかはちょっと疑わしいのですが、その中でもなるべく子供と遊ぶ時間を取るようにしています。
4)作品に取り組むとき、一番最初にすること、大切にしていること
分析に使うので小節数が無ければまず最初に書き入れています。
可能な限り多くの資料に接し、細かく正確に読むことを大切にしています。
5)「サマーミューザ」はどんな⾳楽祭だと感じますか?
勢いと遊び心のある楽しい音楽祭だと思っています。
2019年に仙台フィルと高関先生が来たのを良いな、羨ましいな、と思って聴いていましたので、こんなに早く自分も参加することができ光栄です。ミューザで九響がどう響くのか、今から楽しみです。
6)今回演奏する曲のここは絶対聴いて!という「推し」ポイントを教えてください!
小出さんが九響に書いて下さった「博多ラプソディ」を興味深く聴いて頂けると嬉しいです。
「博多祇園山笠」や「博多どんたく」といった博多の祭りがテーマになっていますので、どんなお祭りか調べてから聴いて頂けると、より観光気分で楽しんで頂けるのではないかと思います。

7)今回共演するオーケストラ&ソリストの印象やエピソードがあれば教えてください!
初めて九響を振りに行った時に、北海道民で集まり記念写真を撮ったことが印象に残っています。しっかりと比べたことはないのですが、恐らく日本でもトップクラスに道民が多いのではないでしょうか?
僕も含めてですが、なぜ1番遠い九州に皆さん集結したのか不思議です!
8)太田さんが思う九響の魅力について教えてください。
上に書きました通り北海道民が多いはずなのですが、ラテン的な明るい音がするのが魅力的だと僕はいつも感じています。
その中に小泉先生が時間をかけて作ってくださったドイツ的なしっかりした部分もあり、幅が広いオーケストラだと思います。

9)首席指揮者として、九響と叶えたい野望はありますか?
九州交響楽団という名前なのだから九州のあちこちで頻繁に演奏をしているのだろうな、と詳しく知る前は思っていましたが、実際は福岡を出る機会はそれほど多くないという状況があります。
せっかくのこの名前なので、もっと九州の中での演奏を増やしていきたいと思っています。
また若い方への音楽教室を充実させて、オーケストラ文化を身近に感じて頂けるよう努めたいと考えています。
10)お客様へのメッセージをお願いします!
昨年の東京公演が20年ぶり(!)の東京での公演でしたので、今回はありがたいことに2年連続での関東での演奏会となります。
もちろん次は20年より早い間隔でまたこちらに伺いたいとは思っておりますが、このサマーミユーザが九響を関東でお聴き頂ける珍しい機会であることには変わりありません。
オンライン上などで九響のことをご存知の方は多いと思いますので、是非直接ホールで聴いて頂ければ幸いです。
こんな良いオケが九州にあるんだ!と僕もかつて思ったように、もし皆さんも感じて頂けましたら、次は是非九州までお越し下さい!