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弟子・佐藤友紀が語る 名トランペット奏者 マティアス・ヘフス

2017.08.26

From_Muza

「トランペットを吹く」のではなく
「音楽を奏でる」スーパープレイヤーです -東京交響楽団首席トランペット奏者 佐藤友紀

世界の名だたるトランペット奏者たちが、神様のように崇拝するスーパープレイヤー。マティアス・ヘフス先生は、世界最高峰のトランペット奏者です。抜群のテクニックと素晴らしい音色だけでなく、音楽的にもさまざまな引き出しを持っています。レパートリーはトランペットの曲のみにとどまらず、木管楽器のソロの曲など何でも演奏してしまうので、その姿は「トランペットを吹く」というよりもまさに「音楽を奏でる」アーティスト。人柄も素晴らしく、それが彼の音色にすべて表れています。
私はハンブルク音楽大学に3年間留学し、ヘフス先生に学びました。一緒に楽器を吹いて食事をし、練習や本番から多くのことを学びました。2014年には一緒にアルバム(※)も録音しましたが、今も私は彼の大きな背中を追い続けています。
最近のヘフス先生は、オーソドックスな作品はもちろんのこと、作曲家と連携して自分の表現したいことを作品にしてもらうという、彼ならではの活動を展開しています。そのパートナーがケルシェック。彼はヘフス先生の魅力を最大限に引き出す曲をいくつも書いていて、2016年に世界初演されたばかりの「ラッパ達が鳴り響く」もそのひとつです。ケルシェックの作品はヘフス先生でないと演奏できない難しいパッセージが満載で、「ラッパ達が鳴り響く」はバンダへの要求も高そうです。私たちにとっても大きな挑戦となることでしょう。

「スパイラル」vol.53(2017年7月1日発行号)より転載/取材・文 榊原律子

※ 戦いの組曲 – 3本のトランペットとオルガンによる饗宴(ヘフス/辻本憲一/佐藤友紀/シュミット)
http://ml.naxos.jp/album/OVCC-00120

《プロフィール》
マティアス・ヘフス Matthias Höfs トランペット
19歳でハンブルク州立歌劇場の首席トランペット奏者に就任、オーケストラの活動中に国際コンクールでの優勝など、数多くの音楽賞を受賞した。2000年にハンブルク音楽大学の教授に就任、客員教授としても各国の音楽大学に招聘されている。現在、世界最高峰のトランペット奏者として世界各国からソリストとして招かれ、彼のために作曲された作品も多く現在までに11枚のCDがリリースされているまた。金管アンサンブル「ジャーマンブラス」のメリーダーとして、更に編曲者としての手腕も高く評価されており、CDには自ら編曲した曲も数多く収録されている。
東京交響楽団とは2016年1月定期に「ケルシェック:トランペット・ダンス」と「ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番(指揮:秋山和慶、Pf :小曽根真)」に初登場し、驚異のテクニックと安定感に聴衆は酔いしれた。

ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団
名曲全集第129回

2017年 9月23日 (土) 14:00開演

指揮:ヘルマン・ボイマー
トランペット:マティアス・ヘフス

ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 作品95「新世界より」
ケルシェック:ラッパは鳴り響き(仮題・日本初演)
ヤナーチェク:シンフォニエッタ

公演詳細

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