リトルミューザ2022 イベント終了!
2023.03.31音の放課後プロジェクト! , リトルミューザ
2023年1月21日モーツァルト・マチネ ~川崎市・ザルツブルク市友好都市提携30周年記念モーツァルト:歌劇『魔笛』ハイライト 公演をテーマに「リトルミューザからの挑戦状!ザルツブルク名人になろう!クイズラリー・魔笛なりきりチャレンジ」を企画した今年度のリトルミューザ。無事にイベントが終了しました!
当日は朝早くから集合し、準備に大忙し!
なりきりチャレンジにゲストでご登場いただく本番前の宮本益光さんともご挨拶と最終打合せを行いました。
開場してからは、ご来場のお客様にイベントのご案内をしました。
ホールの外では、クイズラリーの解答用紙を直接配ってお声がけもしました。
「お客様に声をかけるのはとっても緊張して、寿命が縮む」とのこと…
開演中はメンバーもコンサートを鑑賞。
企画を考える前に『魔笛』の鑑賞会をしたり、相関図を書きながら物語を理解したりした時が、懐かしく感じられました。何より生の舞台に感動!
終演後は、なりきりチャレンジ会場へすぐさま移動し、受付や段取りの確認…
そして、イベント開始!
宮本益光さんの公演中と変わらぬお客さんを惹きつけるトークやレクチャーと、本番衣装のままご登場くださった夜の女王:針生美智子さんの素敵な歌声を近距離で浴び…なんと贅沢な空間!
リトルミューザメンバーは緊張の面持ちで、宮本さんに話を振られてもちょっとオドオド…。ですが、宮本さん、針生さん、会場の皆さんにあたたかく包まれながらしっかり進行役を務めました。
この「なりきりチャレンジ」では、数あるオペラの中でも超絶技巧で有名な『魔笛』の見せ場の一つ、「夜の女王のアリア」に取り組みました。2つの修行フレーズで声を出す練習をしていざチャレンジ!台に上がり、オーケストラ(の写真)をバックに、皆さんの前で歌い上げました!
宮本益光さん(進行)、針生美智子さん(歌)、髙田恵子さん(ピアノ)、ご参加・ご見学の皆さん、取材に来てくださった皆さん、ありがとうございました!
イベントが終わっても、この日のリトルは終わりません!
お昼を食べて、振り返りを行いました。今回の企画はどうだったか、今後どのようにしていきたいか、皆でざっくばらんに話しました。
そして、クイズラリー終了の時間となり、撤収に行きながら、メンバーも再度問題に取り組みました。
自分達で考えた問題も、改めて見ると答えが不安に…(?)
でも最終的には全問正解でゴールをして、ステッカーをゲットしました。
長い1日となりましたが、リトルミューザのみんな、お疲れさまでした!
そして3月にリトルミューザのメンバーが再度集結しました。
本番から2ヶ月が経ちましたが、話しながら思い出し、改めて今年度の活動について振り返っていきます。
報告書を作成し、リハーサルをして、いざ本番!事業部長やスタッフの前で、事業報告を行いました。
事業の目的に今一度立ち戻り、どのような成果があったか、課題は何かを挙げました。
イベント当日もお客さんに楽しんでもらえて、自分達も楽しめたと言っていたメンバーでしたが、
スタッフから「大成功のイベントだった!」と言っていただき更に安心できた様子。
歌唱指導で入ってくださった宮本益光さんからも、「とても楽しかった」というコメントをいただいていたという話も聞き、やってよかった~という達成感も。
みなさん、本当にお疲れさまでした!
(『音楽の友 3月号』にも掲載していただきました。)
今年度のリトルミューザの活動はこれで終了です。
4月から進学・進級していくメンバーたちの今後に期待しています!
また次年度からミューザでは、中高生向けプログラムとして新たに「創発プログラム」をスタートします。
ぜひそちらにもご注目ください!
リトルミューザとは…
ミューザ川崎シンフォニーホールのコミュニティ・プログラムである、ジュニア・プロデューサー経験者から構成された、高校生までの企画チームです。名前のとおり、ミューザの小さなスタッフとして、ジュニア・プロデューサーへのサポート活動や、パブリック・プログラムの制作を行っています。
今年度は2023年1月21日モーツァルト・マチネ ~川崎市・ザルツブルク市友好都市提携30周年記念モーツァルト:歌劇『魔笛』ハイライト 公演をテーマに企画を制作しました。
これまでの活動は、過去のブログをご覧ください。
創発プログラム \フルートパートの中高生、5/27(土)はミューザに集まれ!/
2023.03.18音の放課後プロジェクト! , 創発プログラム
「創発」とはお互いが影響し合うことで、
1+1が3にも4にもなるような新しいイノベーションを生み出すこと。
中高生の皆さんに向けて、
様々なものを「創発」していけるようなプログラムを実施します!
\\フルートパートの中高生、集まれ!//
2023年5月27日(土) 11:00開演モーツァルト・マチネ第53回終演後に、
フルートワークショップを開催🙌
フルート協奏曲 第2番のソリストを務める、
日本を代表するフルート奏者 高木綾子さんが講師として登場!
楽器を吹く時の基本、良い音の出し方、
さらに高木さんのこれまでの歩み、
終演したばかりの公演エピソードなどにも迫ります🔍
吹奏楽部に入ったばかりで、吹き方がまだよくわからない……。
後輩に吹き方を教えたいけれど、わたしの吹き方、あっているのかな……?
など、演奏への疑問や不安をお持ちの方も大歓迎!!
高木さんに聞きたい質問も募集します!
Fl. 高木綾子(Ayako Takagi)さん
Twitter▶︎@flute_takagi
プログラムスケジュール
『創発』×モーマチ第53回 吹奏楽ワークショップ
日程:2023年05月27日(土)10:15〜13:30
10:15集合、参加者同士で自己紹介
11:00〜12:10公演鑑賞
12:20ドリンクコーナー集合、楽器準備等
12:30〜13:30 ワークショップ
会場:ホール及びホール2階ホワイエ(予定)
定員:10名程度
参加対象:公演を鑑賞した中高生(フルートを演奏する方)
参加費:無料(公演U25チケット1,500円要購入)
注意事項:
・ワークショップには、ご自身の楽器をお持ちください。
・公演にご来場の方のみ、聴講も可能です。
・保護者の方はお近くで聴講をお願いします。(公演チケット要購入)
・受講生の関係者のみ、録音・録画は可能です。但し、SNSや動画サイトに掲載しないようお願いいたします。
申込み:『創発』×モーマチ第53回♪吹奏楽ワークショップ申込フォーム
申込み期間:2023年3月22日(水)~4月20日(木)
結果発表:ご参加いただける方のみ、2023年4月28日(金)にメールにてご連絡いたします。
”「創発」×モーマチ(モーツァルト・マチネ)”
吹奏楽部の中高生の皆さん・先生方がオーケストラと出会う場として、
音楽との多様な関わり方「多様性」を生み出していきます。
吹奏楽部員の皆さん、
「オーケストラ」の演奏を聴いたことはありますか?
皆さんが演奏している曲の中にも、元々はオーケストラのために書かれた曲もあるのです!
そしてモーツァルトは、ピアノのトルコ行進曲やどこかで聞いたことのあるメロディの曲をたくさん作曲した人。
とってもシンプルな曲なので、それぞれの楽器がどんな音を演奏しているか聞きやすいのです。
皆さんが普段演奏している楽器が
オーケストラの中で、
どんな音で、
演奏されているのかを知ることで、新たな気付きがあるかも?!
ミューザで、自分の音楽にイノベーションを起こそう!「創発」しよう!
【Interview】リオ・クオクマン(指揮、3/25名曲全集)
R.シュトラウスとラヴェル 二人の管弦楽法の名人による
オーケストラの多彩な音色を楽しんで
――リオ・クオクマン(指揮)
マカオ出身のリオ・クオクマンは、ジュリアード音楽院、カーティス音楽院、ニューイングランド音楽院などで学び、2014年、スヴェトラーノフ国際指揮者コンクールで最高位に入賞して国際的に注目される。ネゼ=セガンに認められ、フィラデルフィア管弦楽団のアシスタント・コンダクターを2シーズン務めたのち、現在は香港フィルのレジデント・コンダクターを務めている。日本でも、既にNHK交響楽団、東京都交響楽団、京都市交響楽団などに客演。3月の名曲全集で東京交響楽団と初共演し、ミューザ川崎シンフォニーホールにデビューする。
(取材・文:山田治生)
――日本に何度もいらっしゃっていますね。
昨年11月に京都市交響楽団を指揮して、コロナ禍後、3年ぶりに日本を訪れました。最初に日本に来たのは、高校生の頃、観光目的でした。日本デビューは2016年のラ・フォル・ジュルネTOKYO。シンフォニア・ヴィルソヴィアとの共演でした。それ以来、1年に2,3度、日本に来るようになりました。
――ラ・フォル・ジュルネでの指揮が印象に残っています。
すごくたくさんの聴衆が集まる素晴らしい音楽祭ですね。
――リオさんが指揮者になろうと思ったきっかけは?
母が音楽が大好きで、私が2、3歳の頃から、家ではベートーヴェンやチャイコフスキーの交響曲が入ったカセットテープがあって、それがずっとかかっていました。そして4歳のとき、母がマカオ管弦楽団のコンサートに連れて行ってくれたのですが、箸を持っている人(=指揮者)が出てきたのにびっくりして、その箸で大勢の音楽家たちをコントロールしているのに驚いたことをよく覚えています。そして「僕もあの箸を持っている人になりたい」と母に言いました。曲はブラームスの交響曲第2番でした。
4、5歳の頃からピアノのレッスンを受けるようになりました。マカオと香港の音楽院、ジュリアード音楽院では、ピアノを専攻しました。指揮者になるのは単なる夢でした。ジュリアード音楽院の修士課程を終えるときに、指揮者になる決心をし、母に電話をして「僕が指揮者になりたいと言ったのを覚えている?」とききました。そして、カーティス音楽院の指揮科のオーディションを受けました。
――そのあと、フィラデルフィア管弦楽団のアシスタント・コンダクターになられたのですね。
2014年に、音楽監督のヤニック・ネゼ=セガンさんに採用されました。フィラデルフィア管では、フルタイムのアシスタントで、すべてのリハーサルに出席し、何かが起こったときには代わりにリハーサルや本番を振ったり、教育コンサートを指揮したりしました。2016年にフィラデルフィア管弦楽団の日本ツアーでは、ミューザ川崎シンフォニーホールへも行きました。アシスタントとして行っていたので、本番も聴きました(2016年6月3日、リムスキー=コルサコフの「シェエラザード」ほか)。ミューザは素敵で、大好きなホールです。
――今は香港フィルのレジデント・コンダクターを務めていますね。
香港フィルとは、指揮者として共演する前に、12年前からピアニストとして共演しています。コロナ禍で音楽監督のヤープ・ヴァン・ズヴェーデンがなかなか香港に来られなくなり、私が数週間指揮したことをきっかけに、レジデント・コンダクターになりました。
レジデント・コンダクターとして、コロナ禍でホールが閉まっているときに、地下鉄の駅でオーケストラと動画の撮影をしたこともありました。最近では、シーズン・オープニング・コンサートやシーズン・クロージング・コンサートを指揮したりもしています。
香港フィルと地下鉄MTRとのコラボレーション。リオ・クオクマン自身も登場!(2021年)
――3月の東響とのコンサートについて、選曲はどのようにしましたか?
私は「ばらの騎士」組曲が大好きで、それに合わせるものとして「ラ・ヴァルス」を選びました。「ばらの騎士」には、美しく歌われる旋律があり、エレガントというよりは攻撃的なワルツがあり、モーツァルトのようなシンプルさ、親密さがあります。「ラ・ヴァルス」はラヴェルがワルツを使って第一次世界大戦で感じたことを表現しています。
ドイツとフランスの二人の作曲家がウィーンのワルツがどういうものか、どういう将来があるのかを、異なる角度でとらえ、違うスタイル、違うアイディアで書いています。また、二人の巨人がオーケストラの色彩を使ってその時代をどう見ていたかを表現しているので、この2曲を並べて対比させるのは面白いと思います。
――「ばらの騎士」組曲を真っ先に選んだ理由は?
まず、私はオペラが大好きなのです。この15年間、1年に1,2回オペラを振っています。それから、カーティス音楽院で師事したオットー=ヴェルナー・ミューラー先生がR.シュトラウスの弟子で、シュトラウスと会ったときのことや彼の指揮など、いろいろ話してくださって、シュトラウスが大好きなのです。
――「ばらの騎士」組曲の聴きどころはどこですか?
私としては、とりわけ三重唱のあとの恋人たちの二重唱のシーンが大好きです。純粋で誠実で感動的です。
(編注:「ばらの騎士」の終幕を飾るハイライト、元帥夫人・オクタヴィアン・ゾフィーの三重唱から、元帥夫人が去ったあとの若い恋人たちの二重唱。組曲版にも登場します。)
――コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲についてはいかがですか?
コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲も私が提案しました。コルンゴルトはウィーン出身ですが、シェーンベルクたちと違って、調性を使って新たなロマン派の方向へ進みました。彼は映画音楽でも活躍しました。少しハリウッド・スタイルのマーラーのようです(笑)。このヴァイオリン協奏曲は、アルマ・マーラー(マーラーの妻)に捧げられていますね。金川真弓さんとは初めてですが、素晴らしいヴァイオリニストと聞いていますので、共演が楽しみです。
――最後にこの演奏会への抱負をきかせてください。
このコンサートで、愛と希望をみなさんと分かち合いたいですね。「ばらの騎士」は愛と希望を分かち合うというのがテーマのオペラです。
そして、R.シュトラウスとラヴェルという二人のベスト・オーケストレイター(管弦楽法の名人)によるオーケストラの多彩な音色を楽しんでください。
* * * * *
■公演情報:名曲全集 第185回
2023年3月25日(土)14:00開演
https://www.kawasaki-sym-hall.jp/calendar/detail.php?id=3031
指揮:リオ・クオクマン
ヴァイオリン:金川真弓
コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op. 35
R. シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」組曲 op. 59, TrV 227
ラヴェル:ラ・ヴァルス