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オフィシャルブログ

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プロから学ぶ~リトルミューザ活動報告

2018.09.12音の放課後プロジェクト! , リトルミューザ


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月が変わり、この日のリトルミューザでは、いよいよ新企画についてのディスカッションが始まりました。「フィガロの結婚」を体験型の謎解きゲームでもっと知ってもらうというアイデアをもとに、今回は特別ゲストとして演出家の長谷川寧さんにお越しいただきました。
長谷川さんはイマーシブ・シアターとよばれるジャンルのパフォーマンスの演出や、今や大人気の脱出ゲームの演出なども手がけており、みんなにとっては力強い助っ人です。
【写真】子どもたちにご自身の経験を話す長谷川さん。
話し合いの最初に長谷川さんには、大きくわけてどのようなタイプのゲームがあるのか、それぞれのメリットやデメリットについてお話頂きました。常設のもの、イベントタイプのもの、協力し合ってチームで解決するもの、個人でプレイするもの等など……。

また実際に運営をする側としてはどうでしょう。今回は6人のメンバーで全てをまわす必要があり、しかも実際に顔を合わせて会議ができる回数も限られている上、普段はみんな中学校にいます。条件をきちんと洗い出し、現実的に実施可能な内容を考える必要があります。
【写真】どうしたら良いか、悩むメンバーたち。
わくわくするようなアイデアも、実現するのは容易ではありません。部屋はみんなが、むむむーと考え込む空気で充満。爆発寸前です。

そこで長谷川さんから「では実際に謎を解いてみましょう」との提案が!
なんと長谷川さんは、この短時間で謎を考え設置し、実際にメンバーに体験させてくれたのです。
【写真】メンバーに謎が渡されます。
「このサインは、ここを隠すと何かのメッセージになるかもね」「この壁はここから見ると違うものに見えるよね」などなど
【写真】音楽工房にあるパネルを見ながら、どうしたら謎になっていくのかを子どもたちに伝える長谷川さん。
謎を解く側の気持ちを確認しつつ、長谷川さんと一緒に歩くミューザは、なんだかいつもと違う場所として感じるような不思議な体験となりました。
【写真】渡された謎を探してたどり着いた先には、傘が!
謎やゲームを作るヒントは、実はたくさん散らばっている、そう気がついたメンバーはもはや興奮状態。

会議室に戻りこの日最後に話し合ったことは、この企画を通してお客さんに伝えたいポイント。
【写真】ホワイトボードに出てきた案を書き出し、みんなで検討。
「一体何を参加者の人たちに体験してもらいたいのか、作品の何がおもしろいと思って欲しいのかをはっきりさせること。それがブレなければ大丈夫。」
という長谷川さんのアドバイスをもとに、次回の話し合いまでにそれぞれ改めておもしろいと思う物語のポイントを持ち合うことになりました。

企画のみならず、どうやら演出までも手がけることになりそうな今回のリトルミューザのメンバー達!引き続き、活動にご期待ください!
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ストラヴィンスキー:春の祭典

2018.09.09「スパイラル」バックナンバー , 「スパイラル」バックナンバー , 名曲のツボ


センセーショナルな初演から早や100年以上がたち、いまやすっかり「名曲」として人気を博すようになった、ストラヴィンスキーの「春の祭典」。中でも曲の冒頭にあるファゴットの独奏は非常に印象的です。というわけで今回の「名曲のツボ」では、東京交響楽団首席ファゴット奏者 福井 蔵さんのお話をご紹介します。

作曲家はなぜかファゴットの高音が好き “音域外”の音も吹いています

東京交響楽団首席ファゴット奏者 福井蔵

「春の祭典」の冒頭のファゴットのソロは高音が出てくることで有名です。ここに登場する「ハイD」は今では普通に出せますが、作曲当時のファゴットにこの音を出せるキーはありませんでした。1913年の初演のときファゴット奏者はさぞかし驚いたと思いますよ。さらにこのソロは、とてもリズムが複雑なんです。5連符に装飾音がついたり、3連符の真ん中の音がさらに3連符になっていて、そこに装飾音がついているとか。このリズムが頭の中で整理されていないと吹けません。
このソロは入団オーディションに必ず出ます。つまり、これが吹けないとオーケストラ・プレーヤーになれないんですが、ひとりで吹く分には比較的簡単なんです。ただ本番で客席が静まりかえり、いよいよ始まるという緊張感の中で演奏するのが難しいんですよ。
高音ということでは、第1部の最後の音は、冒頭のソロよりも1音高い「ハイE」です。ほかの楽器もfffなので聞こえませんが、この音は音域外でなかなか鳴りません。フランス式の「バソン」はドイツ式の「ファゴット」より高音が出しやすいということもあるようですが、ストラヴィンスキーは音域を意識していないですよね。近・現代の作曲家はファゴットの高音が好きなんですよ。ニワトリの首を絞めたような音のどこがいいんだか僕にはわからないですが(苦笑)。低音の伴奏楽器というファゴットのイメージを覆したくて、高音を出すソロ楽器として使いたいようです。
「春の祭典」のファゴットの聴きどころは冒頭だけではありません。この曲はファゴット奏者が5人もいる珍しい作品なんですよ。第1部の「賢人」はファゴットの5重奏で、なんとコントラファゴットに高音のソロがあるんです。CDでは聞こえづらい箇所ですので、演奏会ではぜひ注目してください。
ひとりでも演奏できる音階をわざと分けて掛け合う部分も「春の祭典」にあります。ファゴットは奏者によって音色が違いますので、3人で演奏するところは面白いと思います。
ちなみに、僕が好きな部分は、第2部の「乙女たちの神秘的な集い」です。アルト・フルートのソロがあって、すごくきれいです。
冒頭のソロに話を戻すと、奏者の音色の違いに、個人の解釈が加わるので、かなり個性が出ると思います。指揮者もここは振りません。どんな旋律になるかお楽しみに。

「スパイラル Vol.21」(2009年4月1日号)より転載/取材 榊原律子

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ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団 名曲全集第140回

【日時】2018年 9月9日(日)14:00開演
【出演】指揮:飯森範親 ピアノ:高橋優介*
【曲目】《オール・ストラヴィンスキー・プログラム》
組曲「火の鳥」(1945年版)
ペトルーシュカ*(1947年版)
春の祭典

公演詳細はこちら

ストラヴィンスキー:ペトルーシュカ(1947年版)

2018.09.06「スパイラル」バックナンバー , 「スパイラル」バックナンバー , 名曲のツボ


ミューザ川崎シンフォニーホールと東京交響楽団がお贈りする「名曲全集」の聴きどころを演奏者の視点から語る好評連載「名曲のツボ」。今回は、東京交響楽団フルート・ピッコロ奏者の高野成之さんに、『ペトルーシュカ』の聴きどころを語っていただきました。

オーケストラそれぞれの楽器がソロで大活躍!“ペトルーシュカの死”をピッコロに吹かせる作曲家の技

フルート&ピッコロ奏者
高野成之

ストラヴィンスキーの三大バレエ「火の鳥」「ペトルーシュカ」「春の祭典」は、ディアギレフ率いるバレエ・リュスで上演するために作曲されました。「火の鳥」は勧善懲悪の世界、「春の祭典」は生け贄を捧げる原始宗教の物語に対して、「ペトルーシュカ」は魂を持った人形の物語。かわいらしいけれど、ハッピーエンドではないのがおもしろいところです。音楽に関しては、「火の鳥」の根底にあるのはラヴェルやドビュッシーの印象派の世界、「春の祭典」は調性がもはや重要でなくなり、さらに異なる拍子が同時に鳴るポリリズムの音楽です。「ペトルーシュカ」は作曲順だけでなく音楽的にも2作の間に位置するもので、古典派の要素が入りつつもウィットに富み、かつ美しく、とても興味深い作品です。バレエの場面転換にあたる部分で打楽器が鳴り続けるのもおもしろいですね。

聴きどころは、各楽器のソロです。ピアノが協奏曲のように活躍することは有名ですが、オーケストラの各楽器もソロで大活躍します。フルートは、人形が動き出す前のソロがかっこいいですよね。第3部のトランペットのソロもかっこいい。どの楽器のソロもかっこいいですが、ピッコロにあてがわれたソロは、ペトルーシュカの死の場面。なぜこれをピッコロが吹くのか、とても不思議です。というのは、このメロディはフルートで普通に吹ける音域なのです。そんな音域をピッコロで吹くと、よく言えば素朴な響きになり、悪く言えば音が鳴りきらない。ピッコロ吹きにとって嫌な音域なのです。「ペトルーシュカ」初演の頃のパリのフルートは、現在のシステムと変わりありませんから、ストラヴィンスキーは楽器の特性を分かってピッコロに吹かせているのです。ペトルーシュカが弱っていく姿を表現するためなのでしょう。さらに、楽譜上の指示はp(弱く)だけなので、どう表情をつけようか毎回悩みます。

「ペトルーシュカ」の冒頭はフルート2本のユニゾンによるメロディで始まりますが、実は完全なユニゾンではなく、延ばす音や下行音型は1番フルートだけで吹くようになっています。つまり、楽譜通りに吹けば音量の強弱が物理的につくので、デクレッシェンド(だんだん弱く)などの指示はありません。こんな書き方をするのはストラヴィンスキーだけ。天才ですね。

「ペトルーシュカ」といえば変拍子ですが、曲が始まって間もなく、弦楽器が4分の3拍子を奏でるなか、ピッコロ、フルート1番、オーボエ1、2番、ピアノが7連符を演奏します。この楽器だと音の立ち上がりが、ピアノ、オーボエ、ピッコロは速く、フルートは遅い。ストラヴィンスキーは知っていて書いたのでしょう、本当に絶妙なオーケストレーションです。ミューザで演奏するとさらに立体的になりますので、ぜひ注目してください。

第3部、ムーア人とバレリーナが踊るワルツではフルートとトランペットが掛け合いますが、ここは伴奏のファゴットの表現が指揮者によって変わるのでおもしろいです。続いて、フルート2本がチャーミングなワルツを吹きますが、合いの手のトランペットはまるでチャイコフスキーの「白鳥の湖」や「眠れる森の美女」のパロディのよう。また、曲を通してフルートとピッコロは一緒に動くことが多く、「くるみ割り人形」の“葦笛の踊り”を髣髴とさせます。チャイコフスキーがもう少し長生きしていたら、もしかしたらこんな曲を書いていたのかも、など2人の共通点を見つけながら聴くとおもしろいかもしれません。

三大バレエを一挙に演奏する9月の「名曲全集」ではストラヴィンスキーの3作を通して、その音楽の変化と、見事なオーケストレーションをぜひ味わってください。

ミューザ川崎シンフォニーホール友の会会報誌「スパイラル」Vol.57(2018年7月1日号)より転載/取材・榊原律子

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ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団 名曲全集第140回

【日時】2018年 9月9日(日)14:00開演
【出演】指揮:飯森範親 ピアノ:高橋優介*
【曲目】《オール・ストラヴィンスキー・プログラム》
組曲「火の鳥」(1945年版)
ペトルーシュカ*(1947年版)
春の祭典

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